資産運用の相談は誰にする?初心者が気をつけるべき注意点
数年前から指摘されている老後2,000万円問題やインフレの問題への懸念などにより、資産運用に興味を持つ人は年々増加しています。
しかし、いざ資産運用を始めようと思っても「何からしたらいいのかわからない…誰かに相談できたらいいのに…」と不安を感じる人も多いはずです。
そこで今回の記事では、資産運用に関する相談ができる機関や、資産運用に関する相談をする際の注意点について紹介していきます。

資産運用をする際には、人に相談するだけではなく、自分でも勉強することが大切です。この記事では、初心者でもしっかり公式サイトで勉強できる証券会社についても紹介しているので、参考にしてください。
資産運用の相談前にすべき3つの準備
資産運用を始める目的・目標を明確にする
資産運用に関する相談をする前には自分の中で運用する目的や目標について整理しておくことが大切です。具体的な目的や目標があれば、相談される側も明確なアドバイスがしやすいでしょう。
「何のために・いくらくらいの資産が・いつまでに必要なのか」というようなことが明確になっていると、具体的な運用方法や利用すべき制度についてのアドバイスがもらいやすくなります。
何を指標にして目標を決めれば良いのか分からないというような人は、相談する中で目標を明確にしておくということも可能です。

投資に回せる資産はいくらか把握する
自分がどのくらいの資産を保有しているのか、そのうちいくらを投資に回せるのかをしっかり把握しておきましょう。運用できる資産額によって、投資できる金融商品が変わります。
場合によっては、適切な運用方法が変わってくる可能性もあります。相談に行った際に、より具体的な話を進められるようにするためにも自分の保有資産や投資に回せる金額を把握しておきましょう。
一般的には「1年間の生活資金+3〜4年以内に使い予定がある資金」以外の資金で投資を行うようにすると良いでしょう。生活に支障が出るほどの資金で投資をするのは厳禁です。
保有資産のうちどのくらいを投資に回せば良いのか分からないという場合は、資産総額と運用目的を明確にした上で相談するようにしましょう。

相談先の候補をいくつか決める
投資初心者がプロに投資の相談をする際には、相談先の候補をいくつか出しておいて、何人かから話を聞いた上で最終的に投資のサポートをしてもらう人を決めましょう。
一つの相談先からしか話を聞いていない状態だと偏った意見に気づかず投資を進めてしまったり、営業担当の利益になる不要な金融商品を売りつけられたりということになりかねません。
複数の相談先を選ぶ際のポイントは、異なる業種の相談先を選ぶということです。一つ目に証券会社に相談に行くのであれば次は銀行やFPに相談するといった具合です。

資産運用の相談はどこにすればいい?
銀行
銀行は、多くの人にとって最も身近な金融機関でしょう。銀行によっては、店舗に「資産運用相談カウンター」が設置されているため、気軽に相談しに行くことができます。
しかし、銀行で扱っている金融商品は限られていて種類が少なく、取引手数料も比較的高く設定されていることが多いため、実際に資産運用をするのにはあまりお勧めできません。
担当者もそこまで運用に関する知識が豊富ではないという可能性もあるので、それも考慮した上で相談先の候補として検討するようにすると良いでしょう。
証券会社
資産運用に関することであれば、実際に資産の運用を行う証券会社でも相談に乗ってもらうことができます。投資のプロに相談ができるというのは心強いでしょう。
扱っている金融商品も多く、利用できる投資制度などにも詳しい営業担当に相談しながら、資産運用をすることができます。

しかし、ここで押さえておかなくてはならないのは、証券会社で相談に乗ってくれる投資のプロたちは、投資家に投資をしてもらって発生した手数料でビジネスを成り立たせているということです。
親身になって話を聞いてくれる担当者ももちろんいますが、中には手数料が高く利益率の高い商品を勧めてくる担当者もいるかもしれません。

IFA
IFAとは、インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザーの略で、銀行や証券会社から独立して活動している金融アドバイザーのことを指します。
証券会社や銀行で相談を受け付けている営業担当は、基本的に自分の会社の金融商品しか勧めてきませんが、IFAは中立の立場なので幅広い選択肢の中からアドバイスがしてもらえるでしょう。
IFAは大きな会社に属しているわけではないので、その人の人間性や信頼性はしっかりと見極めた上で相談するかの判断をするようにしましょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーは、お金に関連する相談に乗ってくれます。住宅ローンに関することや、ライフプランに関することなど個人の人生設計に寄り添ってアドバイスをしてくれるでしょう。
個別の商品の相談をする場合はIFAや証券会社などの方がいいでしょう。注意したいのは、ファイナンシャルプランナーの中には保険会社と業務契約をしている人がいる点です。

投資助言会社
投資助言会社とは、名前の通り投資に関する助言を行う会社のことをいいます。金融庁から「投資助言・代理業」というライセンスを取得して運営するという規定になっています。
相談する前には、まずライセンスを保有している会社かどうか確認するようにしましょう。会社によって得意分野は様々なので自分に合った会社を見つけられるといいですね。

ネット証券の初心者向け情報で勉強
ここまで紹介してきた相談先の他にも、自分で判断をするために資産運用の知識を蓄えたいところです。ネット証券は、簡単に口座が開設できたり、手数料が安く、初心者が投資を勉強するのには最適でしょう。
知識がないからといって相談する人に丸投げになってしまうと、自分の運用目的に合わない商品や手数料が高い商品を買わされてしまう可能性があるので注意しましょう。

おすすめのネット証券3選
LINE証券
- 手数が抑えられているので利率が良い
- 数百円単位の少額からでも投資が可能
- スマホからでも簡単に利用が可能
スマホのチャットアプリでお馴染みのLINEが運営している「LINE証券」は比較的新しいサービスです。証券会社大手の野村ホールディングスが共同出資して運営しているため安心感があります。
少額での投資が可能で、取引手数料も低く抑えられているので、初心者が勉強のために少しだけ投資をするのには向いているでしょう。
株式手数料 (現物) |
株式手数料 (信用) |
投資信託 本数 |
口座開設 スピード |
0円〜 | 0円〜 | 30本 | 1~2週間 |
米国株式 | 単元未満株 | NISA口座 | iDeCo |
〇 | 〇 | 未対応 | 〇 |
出典:https://line-sec.co.jp/
SBI証券
- ネット証券大手の安心感がある
- 取扱銘柄が豊富
- 取引でTポイントが貯まる&使える
SBI証券はネット証券の中でも特に、取扱銘柄数が多いことが特徴です。古くからある大手証券会社にも劣らない取扱銘柄数と、ネット証券ならではの取引手数料の低さを兼ね備えています。
取引の中でTポイントを貯めたり、利用したりも出来るためお得に投資を楽しむことが出来るでしょう。
株式手数料 (現物) |
株式手数料 (信用) |
投資信託 本数 |
口座開設 スピード |
0円〜 | 0円〜 | 2,698本 | 10日~2週間程度 |
米国株式 | 単元未満株 | NISA口座 | iDeCo |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
出典:https://www.sbisec.co.jp/ETGate
マネックス証券
- 米国株・中国株の取扱銘柄数が豊富
- 海外株式の手数料がキャッシュバックで実質無料
- 少額の投資でも取引手数料が低い
米国株に強いことで知られているマネックス証券。取引手数料も安く、少額からでも取引可能なので、海外株式に興味があるという初心者にはおすすめの証券会社です。
少額からでも手数料を低く抑えながら投資をすることが出来るので、初心者が試しに投資を始めてみるのには良いでしょう。
株式手数料 (現物) |
株式手数料 (信用) |
投資信託 本数 |
口座開設 スピード |
55円〜 | 0円〜 | 1,130本 | 1~2週間 |
米国株式 | 単元未満株 | NISA口座 | iDeCo |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
出典:https://www.monex.co.jp/
資産運用の相談をするメリット
本当に資産運用の相談をプロにするべきなのでしょうか、相談するメリットを具体的に紹介します。
- 金融商品や投資配分を細かく提案してもらえる
- ライフプランを考慮した運用を提案してもらえる
- 専門的な金融知識を踏まえた提案がしてもらえる
投資のプロに資産運用の相談をするメリットとして、専門的な金融知識を踏まえて投資先や投資配分に関する提案がしてもらえることが挙げられます。
将来性のある金融商品に関する情報や新たに成長が期待される市場など、素人では分からないことも多いのでプロに助言をもらえれば効率的に資産運用ができるでしょう。
さらに、自分のライフプランを踏まえた運用計画などの提案をしてもらえるのもプロに相談することのメリットと言えます。
生涯を通しての資産形成など考慮するべき期間が伸びるほど、素人だけでは資金計画を立てるのは難しいものです。

資産運用の相談をする際の注意点
資産運用について最低限の知識をつけておく
プロに資産運用の相談をする際には、自分で投資に関する最低限の知識はつけておくようにしましょう。プロに相談するといっても、最終的に決断をするのは自分自身です。
自分の大切な資産の投資先を決めるわけですから、しっかりとリスクやデメリットについて腑に落ちるまで理解することが大切です。
全く知識がないまま資産運用を始めてしまうと、その先もずっと証券会社の担当者任せになってしまったり、自分の思うような資産運用ができなくなってしまいます。
プロのアドバイスを100%聞き入れるのはNG
プロに相談した際にもらったアドバイスを100%信じてしまうのは危険です。相談を受け入れているプロは、ビジネスとして投資家の相談を受けていることを忘れてはいけません。
会社のため、売上のために本来は不必要な金融商品を勧められることもあるでしょう。全てを聞き入れるのではなく、自分が行う資産運用をサポートしてもらうというスタンスでいるのがいいでしょう。
もちろん、親身になって相談に乗ってくれる担当者もいますが利益が出なければビジネスが成り立たなくなるという事実を忘れてはいけません。
専門知識を踏まえたプロのアドバイスは参考にしつつも、実際にどうしていくのかという決断は、投資家自身が運用方針や目的を踏まえた上で、自分の意思で行うことが大切です。
信頼できる人に相談する
資産運用は、自分の大切な資産に関する重要な決断です。投資や資産運用に精通したプロの意見ばかりではなく、信頼できる周りの人に相談するというのも大切でしょう。
自分一人では見逃しているポイントがある可能性も考えられます。私生活や生活も知っている人に相談することで、冷静な決断をするための良い判断材料になるでしょう。

資産運用についてよくある質問
相手の都合の良いように誘導されないためにも、最低限の知識はつけておいた方が安心でしょう。
何も知識がない状態で相談してしまうと、場合によっては相手に都合の良いように話を進められてしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ
この記事では、資産運用を始める際に相談ができる機関や、資産運用を始める際の注意点について紹介しました。
実際に資産運用を始める際には、人に相談するだけではなく、自分でもしっかりとメリットやデメリットについて理解することが大切です。

この記事では、資産運用に関して勉強したい初心者が気軽に気軽に開設出来るネット証券についても紹介しました!ぜひ参考にしてみてください。