NISAで資産運用を始めるリスクとは?iDeCoとの違いや注意点解説

NISAで資産運用を始めるリスクとは?iDeCoとの違いや注意点解説

監修者の紹介
増田さん

監修者増田 諒

2021年1月1日現在、全国に891世帯1,257名のクライアントを抱えるコンサルタントとして活動中。年間100件の個別相談のほか「マネー・ライフプランニング」「資産運用」「保険」「確定申告」「住宅ローン」「相続」等のテーマのセミナーで登壇。

MDRT入賞 7回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種)・ファイナンシャルプランニング技能士1級 ・宅地建物取引士 貸金業務取扱主任者

増田 諒Masuda Ryo

資産運用について調べていると「初心者におすすめ」と紹介されていることが多い「NISA」ですが、利用のメリットや「iDeCo」との違いが分からないという人も多いでしょう。

そこで今回の記事では、「NISA」に関する基本知識、「iDeCo」との違い、NISAで資産運用をするメリットやデメリットについて解説していきます。

この記事では、初心者でも使いやすいNISAの運用に向いている証券会社を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

「NISA」と「iDeCo」の違いは?

「NISA」と「iDeCo」の違いは?

初心者におすすめの資産運用制度として、よく紹介されている「NISA」と「iDeCo」ですが、運用の目的の違いから制度面でも様々な違いがあります。

どちらも税制面で優遇を受けられる資産運用制度で専用口座で投資信託の運用をすることができます。購入できる投資信託の種類は限られますが初心者が選ぶのには十分な選択肢でしょう。

 投資信託なら、実際の運用はプロに任せることができるので初心者でも安心といわれています。

「NISA」と「iDeCo」は、同時に運用することも可能なので、両方を利用しても問題ありません。それぞれの特徴を理解して、自分に合った制度で資産運用を行いましょう。

非課税枠を利用してお得に資産運用が可能なNISA

「NISA」と「iDeCo」の違いは?

NISAと呼ばれる投資制度には2種類あり「一般NISA」と「つみたてNISA」があります。

 一般NISAは最長で5年間・年間最大120万円の非課税枠を利用して、運用で得た配当金や売買益を非課税にすることができます。

さらに、つみたてNISAの場合は期間と非課税枠が異なり、最長20年間・年間最大40万円までと、一般NISAよりも長期間での投資が可能になっています。

つみたてNISAは、2018年からスタートした比較的新しい制度です。

以前から利用することができた一般NISAは、スポット購入かつみたて投資のいずれかが選べましたが、つみたてNISAはその名の通り「積み立て投資」に特化した運用制度になっています。

後で説明するiDeCoとは違い、積み立ての途中でも資金の引き出しが可能なのが特徴です。

急な資金調達が必要になる可能性のある人も安心して長期の積み立てを行うことができるのです。

個人で年金の積み立てが可能なiDeCo

「NISA」と「iDeCo」の違いは?

iDeCoは「個人型確定拠出年金」とも呼ばれ、老後の資産形成のために毎月積み立てができる制度として設立されました。個人で積み立てる「年金」と考えればわかりやすいでしょう。

ここ数年、老後2000万年問題が指摘されたこともあり国や企業に頼らず国民一人ひとりが資産形成することが重要視されるようになりました。

ここ数年でiDeCoを始めたという初心者の投資家も多いでしょう。

NISAと同じく、資産運用の中で得た利益が非課税の対象になります。さらに、iDeCoに毎月積み立ていく掛け金は、全額所得控除の対象となり、所得税と住民税が節税可能です。

さらに60歳以降、積み立てた資産を受け取る際にも「退職所得控除」や「公的年金等控除」になるため、年金として老後のための積み立てをするのであれば利用しない手はないでしょう。

 iDeCoは、運用し始めると60歳までは掛け金を引き出すことができなくなるので注意が必要です。

NISAよりもさらにお得に資産の運用が可能なiDeCoですが、一度運用し始めた賭け金は60歳まで引き出せないことになっているため、60歳以前に、まとまった資金が必要になる予定の人には向いていません。

老後までは引き出さなくても、それまでの生活に支障が出ない程度の余剰金で運用していくのが適切でしょう。

NISAで資産運用をするリスク・デメリット

NISAで資産運用をするリスク・デメリットは?

元本が保証されていない

NISAは初心者に向いているといわれますが、投資信託への投資なので元本保証がされているわけではなく、運用資産が0になってしまう可能性は押さえておきましょう。

長期にわたり投資期間を分散したり、資産の投資先を分散することで、リスクを抑えた運用が推奨されており、限りなくローリスクでの運用は可能ですが、リスクが0というわけではありません。

 銀行預金との最大の違いは元本が保証されないという点です。

元本割れのリスクが怖いという人は、徹底的にリスク回避をして運用をしたり少額からのつみたてなどを検討するといいでしょう。

投資できる金融商品の選択肢が少ない

NISAで資産運用をするリスク・デメリットは?

NISA口座で運用できる投資信託の銘柄は、長期での運用に向いているものに限られています。投資先にこだわりがあるという人は、事前に確認が必要でしょう。

証券会社によってもNISA口座で運用できる投資信託銘柄の数には違いがあるので、証券会社選びをする際にも大切なポイントになります。

初心者向けの基本的な投資信託銘柄は揃っているので、投資初心者はそこまで心配する必要はないでしょう。

NISAで資産運用をするメリット

NISAで資産運用をするメリットは?

運用益や分配金が非課税対象になる

NISAを使う上での大きなメリットは、運用で得た利益や分配金にかかる税金がかからないという点です。投資信託の運用を検討しているのであれば、利用して損はないでしょう。

投資で利益が出ても税金が引かれてしまうため、手取りの金額にすると意外と少なくなってしまうというようなことも少なくありません。その点NISAは投資額が少ない初心者には嬉しい制度です。

 つみたてNISAでは年間最大40万円、一般NISAでは最大120万円の非課税枠の利用が可能です。

この非課税枠は、翌年に繰越たりすることはできないので、投資する資金に程度見通しがある状態で運用を始めた方がお得に制度を使いこなせるでしょう。

お金の引き出しが自由にできる

NISAで資産運用をするメリットは?

運用中でも掛け金の引き出しが自由にできるというのは、iDeCoと違った、NISAのメリットでしょう。急な資金調達にも対応できるため安心です。

NISAなら子供の教育費やマイホームの購入資金などを目的とした資産形成も可能でしょう。

自動つみたて機能を利用すれば月々の手間がかからない

NISAで資産運用をするメリットは?

NISA口座の多くは「自動つみたて機能」が利用できます。この機能を利用して積み立てをすれば、ほとんど運用に手間がかからないのがNISAで投資信託の運用をするメリットでしょう。

もちろん、自分が投資している金融商品の基準価格の動きや経済の動きを気にしておくのは重要ですが、長期運用が前提の積み立て投資の場合は価格変動に一喜一憂する必要はありません。

 「自動つみたて機能」を利用すれば、定期的にお金を入金したりする必要がないので、払い忘れの防止にもなります。

資産運用をする際に、毎月振り込みをしたり、頻繁に管理をしていると基準価格の上下が気になってしまうという人も多いでしょう。

しっかりと長期の運用で安定したリターン得たり、期間を分散させることでリスクヘッジをするためには「気にしすぎない」というのも重要なポイントになるので「自動つみたて機能」はおすすめです。

NISAでの資産運用が向いている人は?

NISAでの資産運用が向いている人は?

さまざまなメリットやデメリットがあるNISAを利用した資産運用。どんな人がNISAの利用に向いているのでしょうか。

NISAでの資産運用に向いている人
  • まとまった資金が必要になるまでに猶予がある人
  • 老後用に資産形成がしたい人
  • ハイリスクな投資は避けたい人

NISA、特につみたてNISAの特徴は、長期的に資産運用をすることによって安定したリターンが期待できるという点です。長期的に時間をかけて資産運用する必要があるため、時間に猶予のある人に向いています。

反対に、今すぐに資産を増やしたいという人や、近々まとまった資金が必要になる可能性があるという人にもあまりおすすめできません。

 NISAは、iDeCoと違い、運用の途中でも掛け金の引き出しが可能ですが、運用資金が減ってしまうと上手く運用益が出ないということになりかねません。

NISAの運用は、投資をして収入を増やしたい・利益を得たいという人よりは、老後や将来に向けて安定した資産形成をしいたいという人に向いているでしょう。

投資のタイミングを分散させることでローリスクに投資をし、安定はしていますが決して大きなリターンを狙うわけではないという物です。

NISAで資産運用するのにおすすめな証券口座

SBI証券

SBI証券

SBI証券の特徴
  • つみたてNISA対象の銘柄の取扱数が豊富
  • 三井住友カード決済でVポイントが貯まる
  • 運用状況をスマホでも簡単に確認できる

NISA口座で取引可能な投資信託の種類は、証券会社によって異なりますが、SBI証券ではNISA対応の投資信託数が豊富です。

NISAを利用して資産運用を検討しているのであれば、NISA対応の投資信託の種類がどのくらいあるのか、自分が投資したいと思っている銘柄は扱っているのかは事前に確認が必要です。

 SBI証券はネット証券の中でも最大手で、NISA以外の金融商品の取扱数も豊富です。

積立方式が細かく選べるようになっており「毎日/毎週/毎月」から選択が可能な点も、他の証券会社よりも利用しやすい点でしょう。

さらに、毎回の積み立てを三井住友カード決済するとVポイントが貯るサービスもあり、とてもお得に利用できるようになっています。

マネックス証券

マネックス証券

マネックス証券の特徴
  • 投資信託の購入時申込手数料が0円
  • 100円からでも積み立てが可能
  • 銀行引き落としで気軽に積み立てが可能

投資初心者から上級者まで、誰でも利用しやすいような制度が充実しているのがマネックス証券です。NISAの積み立ても少額から可能なので、投資資金が少ない初心者でも安心です。

さらに取引手数料が安く、投資信託の購入時の手数料が無料である他にも、NISAの解約手数料や口座維持費も無料になっています。信託報酬も低水準なので、利用しやすいでしょう。

 手数料の規定は証券会社によって異なるので事前に確認しておきましょう。

マネックス証券では、銀行振替でのつみたてのサービスも購入手数料や引き落とし手数料が0円で利用できるようになっています。

楽天証券

楽天証券

楽天証券の特徴
  • NISA対応の取扱投資信託数が豊富
  • 楽天ポイントが使える&貯まる
  • 楽天カードと連帯すればさらにポイントが貯まる

ECサイトの楽天市場でお馴染みの「楽天」が運営する、楽天証券。資産運用をしながら、楽天ポイントがお得に貯まるので既に楽天サービスを利用している人は必見です。

NISAの積み立てで楽天ポイントが貯まるでけでなく、普段のお買い物で貯めたポイントを利用して積み立てをすることができるのもお得なポイントです。

 楽天カードで積み立ての決済をすると「100円で1ポイント」貯まる高還元率も魅力でしょう。

土日でも問い合わせが可能な「投信NISA 週末専用ダイヤル」や、おすすめの投資コースを提案してもらえる「らくらく投資」など、初心者でも安心して資産運用をスタートできるサービスが満載です。

NISAで資産運用を始める際の注意点

NISAで資産運用を始める際の注意点

①:NISA口座は一人ひとつまでしか開設できない

NISAの口座は、複数の金融機関で開設することはできません。金融機関によって、扱っている投資信託の銘柄や、手数料が異なるため、事前に調べておいた方がいいでしょう。

つみたてNISAと一般NISAの口座をそれぞれ別の金融機関に開設することは可能ですが、運用自体はどちらか一方しかできません。交互に運用するという形になりほとんどメリットがないでしょう。

 つみたてNISAと一般NISAは、いずれかに決めて運用した方が安定したリターンが保て、管理もしやすいでしょう。

投資の目的に合わせて、つみたてNISAを使うのか一般NISAを利用するかは検討する必要があります。

②:非課税枠の繰越はできない

NISAで資産運用を始める際の注意点

NISAで利用できる年間の非課税枠は、つみたてNISAで最大40万円、一般NISAで最大120万円と規定されています。非課税枠の利用が規定よりも少ない場合でも、その残りを翌年に繰り越すことはできません。

現状積み立て可能な資金額や積み立てを終えたい時期など、個人の運用プランによってどちらの制度を利用するか検討の余地があるでしょう。

 つみたてNISAの場合は毎月の掛け金は最大33,333円、一般NISAの場合は毎月最大10万円で非課税枠を使い切ることができます。

社会人になったばかりの投資初心者や、近々家計でまとまった資金が必要になる可能性があるという人は、毎月の積み立ては小さく、長期的に運用することができるつみたてNISAがおすすめです。

つみたてNISAは、期間を分散してリターンを安定させることができる「ドルコスト平均法」などの活用に向いています。

③:NISAは損益通算の対象外

NISAで資産運用を始める際の注意点

株などの投資を行なったことがある人は聞いたことがあるかもしれませんが、運用している投資先の一部で損失が出た場合は、他の投資先で利益がプラスになっている場合に非課税になるという制度がります。

しかし、もともと運用益や分配金が非課税枠として定められているNISA口座の運用は、他の証券口座で発生した損益との相殺の対象でにはならないので注意が必要です。

 NISAは利益が出た際には非課税なので反対に損失が出た場合も税計算上、損益相殺の対象ではありません。

仮にNISA口座ではなく、普通口座で運用を行っていて損失が出た場合には、利益が出ている口座との相殺ができるので、この場合にはNISA口座で運用していた場合の方が税制上、不利ということになります。

NISAを利用するメリットとデメリットをしっかり押さえておきましょう。

また、普通の証券口座で資産を運用していた場合には、「損益の繰越控除」の利用が可能で発生した損益を翌年に繰り越し、翌年に利益が出れば前年の損失と相殺することができます。

この「損益の繰越控除」の制度も、NISA口座では対象外となっているので、NISAを利用する際には注意が必要です。

まとめ

この記事では、NISAの基本情報や・「iDeCo」との違い・NISAで資産運用をする際に知っておくべきメリットやデメリットについて紹介しました。

初心者が資産運用を始めるのに向いているNISAの制度ですが、投資にはリスクも付き物なのでしっかりと理解した上で始めるようにしましょう。

分からないことは、そのままにせず調べましょう。

この記事で紹介したNISAでの資産運用におすすめの証券会社は、初心者でも使いやすいものなので、ぜひ参考にしてみてください。

 

・本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等を提供する企業等の意見を代表するものではありません。
・本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等の仕様等について何らかの保証をするものではありません。本記事で紹介しております商品・サービスの詳細につきましては、商品・サービスを提供している企業等へご確認くださいますようお願い申し上げます。
・本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービスの内容が変更されている場合がございます。
・本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他の企業等の意見を代表するものではありません。
・本記事内で紹介されている意見は、意見を提供された方の使用当時のものであり、その内容および商品・サービスの仕様等についていかなる保証をするものでもありません。
おすすめの記事