仮想通貨の税金はいくらかかる?計算方法や払うタイミングを解説!

仮想通貨の税金はいくらかかる?計算方法や払うタイミングを解説

監修者の紹介
増田さん

監修者増田 諒

2021年1月1日現在、全国に891世帯1,257名のクライアントを抱えるコンサルタントとして活動中。年間100件の個別相談のほか「マネー・ライフプランニング」「資産運用」「保険」「確定申告」「住宅ローン」「相続」等のテーマのセミナーで登壇。

MDRT入賞 7回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種)・ファイナンシャルプランニング技能士1級 ・宅地建物取引士 貸金業務取扱主任者

増田 諒Masuda Ryo

仮想通貨投資を行っている人の中には、仮想通貨に税金がかかるのかどうやって支払うのかについて疑問がある人も多いのではないでしょうか。

仮想通貨で利益が発生した場合、確定申告を行い所得税、住民税を支払う必要があります。仮想通貨で大きな利益を得た場合には税金も高くなってしまうため、事前にいくらかかるのか理解しなければいけません。

今回の記事では、仮想通貨の税金がいくらかかるのか、計算方法について解説していきます。

仮想通貨の税金はいくらかかる?計算方法を解説

仮想通貨の税金はいくらかかる?計算方法を解説

ほとんどの人が、仮想通貨で利益が発生した場合にいくらの税金がかかるのかという疑問を持っていることでしょう。まずは、仮想通貨の税金区分や計算方法について、徹底的に解説していきます。

仮想通貨の税金の基礎知識

そもそも仮想通貨投資で発生した利益については、所得税、住民税が発生します。投資の利益は「所得」と見なされ、所得金額と所得区分に応じた税率で税金が適用されます。

例えば、サラリーマンが受け取る毎月の給料やボーナスについては「給与所得」という課税区分です。年間の給料、ボーナスの金額を合計したものを給与所得として金額に応じた税率が適用されています。

一方で、仮想通貨投資の利益については「雑所得」です。

雑所得とは

雑所得とは

雑所得とは、他のどの所得区分にも当てはまらない「その他」の所得を集めたものです。例えば、公的年金等、非営業用貸金の利子、副業所得などが雑所得に分類されます。

 雑所得は総収入金額 – 必要経費という計算式で計算可能です。仮想通貨取引の場合には総収入は売却時の金額、レンディングサービスによる収入が挙げられます。

また。必要経費については購入資金や取引手数料などです。例えば、手数料無料の取引所で、550万円でBTCを1BTC購入し、600万円で1BTCを売却した場合には、600万円-550万円=50万円が所得金額となります。

また、通貨を分割して売却した場合には、分割した分の金額で計算します。例えば、550万円でBTCを1BTC購入し、600万円で0.1BTCを売却した場合には、0.1BTC分の価格で以下のように計算します。

 60万円(0.1BTC分)-55万円(0.1BTC分)=5万円

雑所得は他の所得と合計される

雑所得は他の所得と合計される

雑所得は、総合課税と呼ばれる他の所得と合計した金額で税率を計算する課税方式です。所得税は累進課税となっているため、所得額が大きいほど税率が上がる仕組みです。

一方で、他の所得を合計せず、1つの所得区分のみの金額で課税するものを分離課税といいます。

総合課税と分離課税の一覧については、以下の表の通りです。

総合課税 分離課税
・事業所得
・配当所得
・不動産所得
・給与所得
・山林所得
・一時所得
・雑所得
・山林所得
・土地建物等の譲渡による譲渡所得
・株式等の譲渡所得
・所定の利子所得及び一定の先物取引による雑所得等
・配当所得
・退職所得

例えば、雑所得が60万円で、給与所得が300万円だった場合には、総合課税区分に分類され合計で360万円の所得金額として課税されます。

したがって、高収入なサラリーマンや仮想通貨で大きな利益を得た場合には、高い税率で課税される可能性が高いです。

 一方で、株式投資や投資信託については雑所得ではなく「配当所得」に分類されるため、分離課税であり一律20.315%の税率となっています。

複数回に分けて仮想通貨を購入した場合の雑所得計算方法

複数回に分けて仮想通貨を購入した場合の雑所得計算方法

仮想通貨を積み立て購入している人や、複数回に分けて購入している人の場合、購入時のレートがそれぞれ異なるため、必要経費の金額が難しく感じてしまうと思います。

例えば、500万円、550万円、580万円の価格で1BTCを購入した場合に、1.5BTCを900万円で売却すると、雑所得の収入は900万円ですが、必要経費の計算ができません。

複数のレートで仮想通貨を購入している場合の必要経費は、移動平均法、もしくは総平均法で計算します。

移動平均方 ・購入のたびに平均単価の計算を行う方法
・3回目以降の購入の場合にはこれまでのと直近の価格で平均をとる
総平均法 ・期末時点で1年間の購入金額と購入数量で割り、平均値を取る

移動平均法の方が、直感的にわかりやすい金額になりますが、何度も平均を取るため計算が難しいです。一方で、総平均法は1度だけの計算で済みますが、直近で異なります。

 どちらの平均法を利用しても最終的な取得単価は同じになりますが、通貨を売却せずに持ち越す場合の途中までの利益が異なります。

しかし、総平均法を利用してしまうと、単年度ごとの必要経費が大きくずれてしまうため、一般的には移動平均法を用いて計算することがおすすめです。

仮想通貨の税金の計算方法

仮想通貨の税金の計算方法

仮想通貨取引で発生した利益は雑所得として、給与所得などの他の総合課税の所得区分と合計して課税されるということがわかりました。

ここからは、仮想通貨の税金の計算方法について、詳しく確認していきましょう。

所得税の税率

仮想通貨の税金を計算するためには、所得税率について理解しておく必要があります。まずは、所得税率の区分表について確認していきましょう。

所得金額 税率 控除額
1,000円 〜 1,949,000円 5% 0円
1,950,000円 〜 3,299,000円 10% 97,500円
3,300,000円 〜 6,949,000円 20% 427,500円
6,950,000円 〜 8,999,000円 23% 636,000円
9,000,000円 〜 17,999,000円 33% 1,536,000円
18,000,000円 〜 39,999,000円 40% 2,796,000円
40,000,000円 〜 45% 4,796,000円

上記の所得税率区分表の通りの税率、控除額で所得税が計算されています。具体的な計算方法については以下の式の通りです。

 所得金額×所得税率-控除額

例えば、サラリーマンで給与所得が400万円、仮想通貨投資の利益として雑所得が100万円だった場合、合計で500万円の所得金額として税金を計算します。

したがって、上記の場合には、500万円×20%-427,500円=527,500円が所得税です。年間の所得金額が4,000万円を超える場合には、最大税率である45%の税金が発生するため、注意しなければいけません。

住民税の税率

住民税の税率

住民税の場合には、累進課税ではなく地方自治体に応じて一律で決められた割合の税率が適用されます。したがって、所得税のように所得金額が多い人ほど税金がかかるというわけではありません。

 住民税は、均等割額と所得割額を合計した金額がかかります。均等割額とは、所得金額に関係なく住民1人あたりに割り当てられる金額です。

一方で所得割額と呼ばれる部分については、市民税率と県民税率が適用されます。一般的な自治体では、どちらも合計して10%程度であることが多いです。

住民税の計算方法については以下の計算式の通りです。
 所得金額×所得割の税率-税額控除+均等割額

例えば、合計所得金額が300万円で所得割の税率が10%、税額控除がなしで均等割額が5,000円の場合の税金は以下の計算式の通りです。

住民税のシミュレーション

    300万円×10%-0+5,000円=305,000円

    所得税については累進課税が適用されているため、仮想通貨の利益が大きくなればなるほど税金負担は重くなりますが、住民税については一律の税率となるため、所得が多くても少なくても負担割合は変わりません

    それぞれの自治体で住民税が異なるため、税率については地方自治体のホームページを参考にしましょう。

    仮想通貨の税金はいつ払う?タイミングについて解説

    仮想通貨の税金はいつ払う?タイミングについて解説

    仮想通貨の税金がいくらかかるのかについて説明しましたが、実際にどのタイミングで税金が発生するのかや、いつまでに払わなければいけないのかについて、気になる人も多いのではないでしょうか。

    ここからは、仮想通貨の税金が発生するタイミングやいつ払うのかについて解説していきます。

    仮想通貨の税金が発生するタイミング

    仮想通貨の税金が発生するタイミングとしては利益が出た翌年になります。そもそも所得税、住民税は前年の所得を合計して翌年に支払うという方法を取っているため、1月1日〜12月31日に発生した所得を合計して翌年に税金を申告します。

    また、仮想通貨の場合売却して現金化したタイミングを利益、損失として計算します。

    例えば、仮想通貨を購入した場合に、購入した年の12月31日までに売却しなければその年の利益として計上されません。もし、翌年に仮想通貨を売却した場合には、翌年の所得として計算されます。

     また、仮想通貨で商品を購入した場合や、サービスの支払いを行なった場合には、その時点の価格レートで売却したものと見なされる点に注意が必要です。

    例えば、0.01BTCで商品を購入し、購入時のレートが1BTC=500万円だった場合には、5万円で0.01BTCを売却したと見なし、所得の計算が行われます。

    仮想通貨の税金はいつ払う?

    仮想通貨の税金はいつ払う?

    仮想通貨の売却による利益で税金が発生した場合には、翌年の3月15日までに確定申告を行い税金を支払う必要があります。

     税金を支払わなければいけない日にちについては、住民税と所得税でそれぞれ異なります。まず、所得税の納付期限は確定申告の期限日である3月15日です。

    一方で、住民税については、6月、8月、11月、1月の4回に分けて分割で納付します。ただし、サラリーマンの場合には、給料から毎月住民税が天引きされているため、確定申告をした年の6月から翌年5月まで分割で支払います。

    住民税が高くなることで副業がバレたくないという方の場合には、確定申告時に「主給与以外の所得を普通徴収で支払う」ことを申告しましょう。

    仮想通貨の税金が発生する場合、確定申告は必要?

    仮想通貨の税金が発生する場合、確定申告は必要?

    仮想通貨投資で利益が発生した場合には、税金がかかりますが確定申告の手続きを行う必要があるのかについて不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

    ここからは、仮想通貨で利益が発生した場合の確定申告手続きについて、詳しく解説していきます。

    仮想通貨で利益が発生した場合確定申告は必要

    仮想通貨の税金は株式投資の特定口座とは異なり、自動で徴収されないため、確定申告を行い税金を確定する必要があります。

     確定申告は利益が発生した年の翌年2月16日〜3月15日の期間内に確定申告書を税務署に提出しなければいけません。

    したがって、仮想通貨で利益を出すと翌年には収入と経費をまとめて計算し、確定申告書を作るという作業が必要です。

    赤字の場合確定申告は必要?

    赤字の場合確定申告は必要?

    仮想通貨投資で損失が発生し、赤字になった場合に確定申告が必要になるのかについて気になっている人も多いと思います。

     そもそも確定申告では、所得を申告するものであり、仮想通貨で所得が発生しない場合には申告不要です。サラリーマンの場合には源泉徴収の際に所得を申告しており、税金も精算されているため、確定申告がそもそも必要ではありません。

    一方で、個人事業主や副業収入が20万円以上ある場合には仮想通貨の損益にかかわらず、確定申告を行う必要があります。

     副業収入や事業収入で申告を行う際には、仮想通貨で発生した赤字を経費に含めることはできないため注意が必要です。

    確定申告の方法

    確定申告の方法

    確定申告を行う場合には「確定申告書」に所得などの内訳を記入して、税務署に提出することで申告が可能です。

     確定申告書は、税務署に原本が置かれているほか、e-taxのサイトでダウンロードして印刷することができます。また、e-taxでは、確定申告書をデータで入力した状態で印刷することもできるため、便利です。

    また、マイナンバーカードの電子証明書を取得している際には、e-taxから確定申告の電子申告を行うことが可能です。電子申告では、e-taxのサイトを通じて必要事項を入力するだけで、税務署に行くことなく提出ができるためぜひ活用しましょう。

    ここからは、e-taxによる確定申告の手続き方法について、詳しく解説していきます。

    1.e-taxのホームページにアクセスし、申告方法を選択する

    1.e-taxのホームページにアクセスし、申告方法を選択する

    まずは、e-taxのホームページにアクセスします。e-taxでは、「書面で提出」「電子申告」の2つが選べるため、どちらかを選択しましょう。

    電子申告を行う際にはマイナンバーの電子証明書が必要です。

    2.申告内容を選択する

    e-taxにアクセスし申告方法を選択したら、申告内容を選択します。個人事業主で青色申告を行なっている場合には青色申告を、それ以外の場合には所得税の申告を選びましょう。

     所得税の申告画面では「給与、年金がある場合」と「給与、年金以外の所得がある場合」の2つから選択可能です。仮想通貨は雑所得であるため、「給与、年金以外の所得がある場合」を選択しましょう。

    3.雑所得の欄に仮想通貨の所得金額を記入する

    雑所得の欄に仮想通貨の所得金額を記入する

    確定申告書の入力画面では、雑所得の欄に仮想通貨の所得や副業等がある場合には合計金額を記入します。

     雑所得の欄には「公的年金等」「その他」の2つの欄がありますが、年金以外は全て「その他」に該当するため間違えないよう注意が必要です。

    所得の記入の際には収入と経費をそれぞれ入力する必要があります。また、仮想通貨の収入以外にも給与がある場合などは必要に応じて入力しましょう。

    全ての項目を入力し終わると手続きが完了し、確定申告書を印刷することができます。

    仮想通貨の税金に関するよくある質問

    仮想通貨には税金がかかる?確定申告が必要?
    仮想通貨で利益が発生した場合には雑所得として確定申告を行う必要があります。また、所得金額に応じて所得税、住民税がかかります。
    仮想通貨の税金を計算するツールはある?
    仮想通貨の利益や必要経費を計算するツールはインターネット上にあります。また、e-taxのホームページにも必要経費等を計算するためのエクセルが用意されているため活用してみましょう。
    仮想通貨を年をまたいで売却した場合に税金はどうなる?
    仮想通貨を売却した年の所得として計算されます。例えば、2022年に仮想通貨を購入し、2023年に売却した場合には、2023年の所得として計算されます。
    仮想通貨を円に変えなくても税金はかかる?
    仮想通貨は円以外の通貨に交換した際にも税金がかかります。例えば、ビットコインを購入して保有するビットコインをイーサリアムに交換した場合には、イーサリアムのレートを適用して売却した扱いになります。

    まとめ

    今回は、仮想通貨の税金について解説しました。仮想通貨で利益が発生した場合には、確定申告が必要で税金を支払う必要があります。

    確定申告を忘れて放置していると、脱税とみなされ、後から追徴課税を受けるリスクがあるため十分に注意しましょう。

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